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日本浄土信仰の原点たる観無量寿経と中国などでも読まれるポピュラーで短文の阿弥陀経を収
(2005-09-28)
元来、観無量寿経は観想という厳しい修行の瞑想経典として使用されたものである。しかし中国における阿弥陀仏への帰依を意味する南無阿弥陀仏と称えるだけで救済されるという称名念仏の大成者善導が注釈として観無量寿経疏を書き金も暇もなくても称えるだけで誰もが救済に預かれる称名念仏を賞揚する。戦乱と飢饉の世で浄土宗祖法然がこれを取り上げどのような貧困者や戦で寺を焼き人を殺す武士や盗まねば食べれぬ盗賊や売春しなければ食べれぬ娼婦など従来の仏教では救いから漏れるとされた人々にまで救いを説き女犯の煩悩に苦しむ真宗祖親鸞も法然との出会いにより救われる。そうした経緯から浄土宗で観無量寿経は最重視される。法然の曾孫弟子である一遍は信も不信も問わずただ一遍の南無阿弥陀仏で救われると説き時宗を開きさらに差別された頼病患者や社会の底辺の人々にまで東北から九州まで遊行して救いを説く。連如が村の惣を囲い込む組織布教によるまで時宗は日本最大教団であった。時宗は幸いある処を意味する極楽浄土の情景描写である阿弥陀経を最重視しし救われた喜びに歌い踊り神祇も共に大切にする。ただ不思議に専門研究者には原始仏教に一遍が最も近いとする意見も多い。中国仏教でも阿弥陀経は般若経や観音経などと並び最も読まれる経典といっても過言ではない。
浄土信仰の根本経典 『観無量寿経』 『阿弥陀経』 を納める
(2003-07-26)
浄土信仰は、インド北部から中央アジア辺りで発生したと想定される他力本願の大乗仏教思想である。この岩波の上下巻は、浄土信仰の3つの根本経典である『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の梵語原典からの日本語訳、漢訳経典と書き下し文を納める根本資料。翻訳にあたってはチベット訳経典も参照されている。ただし『観無量寿経』の梵語原典が発見されていないので、これだけは漢訳経典と書き下し文、そして漢訳からの日本語訳が納められている。
『無量寿経』は昔ある国の王様が仏心に目覚め、出家して法蔵菩薩となり、四十八の「願」を立てて修行し、ついに悟りをひらき阿弥陀如来となることが釈迦の説法の形で物語られる。『観無量寿経』は古代インドのマガダ国の宮廷で王子が悪友に唆されて父!王と母后を幽閉した事件を背景として、牢獄に閉じ込められてしまった母后の懇願を受けて、釈迦が阿弥陀如来への絶対帰依と極楽浄土の世界のありさまを説く。『阿弥陀経』は短い経典で、阿弥陀如来に帰依することによって全ての人が救われ、極楽浄土に行けることが約束されていると、釈迦が弟子達にひたすら説くという内容である。
下巻は『観無量寿経』ならびに『阿弥陀経』を納める。
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